花屋と人工知能ビジネスの共通点
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私の共感しているスタートアップに、ハナノバという花業界にイノベーションを起こそうとしている会社さんがあるのですが、幸いなことにハナノバ出身の高橋さんが先月Team AIにジョインしてくれました。
業界は違いますが、ハナノバのビジネスとTeam AIのビジネスに、私から見た共通点がありました。
花屋を作ってしまうネット企業
ハナノバの凄いところは、自前でオフライン花屋を作ってしまった所だと思います。
私が以前CTO尾崎さんと飲んだ時は、店長募集中でした。実際にトラックを出して、朝5時に大田区の花市場に買い付けに行かれていました。
思い切りましたね!と当時は言っていましたが、よくよく考えるとこれがターゲット市場を熟知するのにベストな方法だと思います。
様々な種類の花そのものに毎日長時間触れ、花の生態に誰よりも詳しくなり、花を買ってくれるユーザーの属性や消費行動のプロになるのはとても素晴らしいことだと思います。
(ハナノバさんの素敵な店舗情報は こちら から)
ユーザーとの対話の重要性
Team AIも、機械学習エンジニア支援ビジネスを目指しているので、毎日機械学習勉強会を渋谷で開いています。
オフラインからスタートし、最終形をオンラインにしようとしています。
よく周りから、「月30回も勉強会開いているの?疲れるでしょ?クレージーだね!」と言われますが、私はこの方法が最も効率よく機械学習エンジニア向けビジネスを成功させる方法だという自信があります。
勉強会を開いていると、毎日必死に機械学習エンジニアに価値を提供しようとします。それは、事業の目的が「機械学習エンジニアの抱える問題を解決し、最大限喜んでもらうこと」にあるからです。
我々はこれを毎日みっちり3時間、5–10人の機械学習エンジニアさんに向けて行っています。スマートなIT企業の方々から見ると非効率に見えるかもしれませんが、ユーザーさんとの対話を「毎日必須にする」ことで、Team AIのサービスとしての方向性も日々”目標に向かってピタッと”軌道修正され、ビジネスの歯車がうまく廻っています。
米国起業家育成組織の教え
私が2015年、サンフランシスコでOneTractionという起業家育成組織の指導を受けていた際、指導担当に、「新しい改善アイデア浮かんでもコードは書くなよ!まずパワポの企画書を作り、ターゲットユーザーに売りに行け。受けたらコードを書けばいいし、受けなかったらそのアイデアは捨てろ。」と、しょっちゅう言われていました。
これも、アイデアの仮説検証の場として、オフラインでのユーザーの直接対話の時間を大切にしろ、というメッセージだと思います。
トップ育成組織Y Combinatorも、「製品を作れ。ユーザーと話せ。運動しろ。起業家はそれ以外のPRやネットワーキングなどの時間は不要だ。」と言い切っています。
弊社この中でも特に「ユーザーと話せ」を心がけています。
米国で見学に行ったStanford大学のデザインスクールやイノベーションコンサルのIDEOも、執拗なまでにターゲットユーザーを観察し、深く対話することを教えていました。
どのビジネスをするにもオススメな手法
結構私は自信があるのですが、こういった手法は、どのインターネットビジネスの立ち上げにも使えると思います。
「ターゲットユーザー向けオフラインビジネスを小さく始め、毎日密に対話する。ユーザーが最大限喜ぶように毎日必死に考え、戦略を少しずつ正しい方向に変更する。工夫して改善を繰り返す。そのうちに、これをWeb化したらユーザーの課題が解決される!というアイデアが自然と生まれてくる。」
シンプルに、これだけをやると、何がユーザーの価値なのかハッキリわかるので、ネットビジネスの立ち上げがとてもスムーズに行くと思います。
私が今後コーヒーのITスタートアップを始める際は、コーヒーのワゴン販売をはじめるでしょう。
私が今後マッサージのITスタートアップを始める際は、ワンルームマンションで鍼灸院をはじめるでしょう。
私が今後結婚のITスタートアップを始める際は、小さなブライダルプロデュース業をはじめるでしょう。
ユーザーを知り尽くすこと。
24時間365日生身のユーザーを喜ばせようと必死に考え続けること。
ここに商売の成功の鍵があると信じて、日々業務に当たっています。
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